またまたロシア発のSF超大作!
このポスタービジュアルに惹かれて鑑賞です。
ロサンゼルス決戦みたいなド派手なアクション満載の映画を期待して。
〈作品概要〉
監督:フョードル・ボンダルチュク
キャスト:イリーナ・ストラシェンバウム、アレクサンドル・ペトロフほか
公開日:2017年8月8日
※一部の劇場のみ
予告編:https://youtu.be/PZ4MhyLCYUU
〈あらすじ〉
巨大宇宙船が飛来したモスクワを舞台に描いたロシア製SFアクション大作。巨大な球体宇宙船がモスクワに飛来し、ビルをなぎ倒して多くの死傷者を出しながら着陸した。異星人との初めての遭遇に人々が戸惑う中、ロシア政府は即座に戒厳令を敷き事態の収拾を図ろうとする。一方、ロシア軍司令官の娘ユリアは異星人の科学技術者ヘイコンと出会い、ヘイコンが故郷の惑星へ帰るために必要なデバイス「シルク」探しを手伝うことに。異星人に対する排斥の気運が高まる中、ヘイコンと一緒に過ごすうちに自分が彼を愛し始めていることに気づくユリアだったが……。
〈ネタバレあり感想〉
まず、宇宙人VS人類のアクション映画を期待してはいけません。宇宙人の地球訪問をきっかけにした人間の醜悪な部分と美しい部分を浮き彫りにするドラマです。
ものすっごくお金かかってる。
ものすっごくお金かかってるSF映画って期待しかないんですけど、ものすっごくやる事の規模が小さいんです笑
人類vs宇宙人
になるかと思ったら
田舎のヤンキーが彼女とられた逆恨みで宇宙人1人をいじめて、人類vs宇宙人の構図になりそうになるのを大人な宇宙人は攻撃せずに押さえつけるだけで実際戦争にはならないっていう笑
これが見てて辛いというか、人間って被害者意識持って団結したら本当に手を負えない。
自分たちが全部正しいと思ってる。
だから正直この映画見ていると人間がとても醜くみえます。わざとそう描いてます。
作り手が宇宙人としての立場をかりていかに人間を俯瞰で見ると争いの多い種なのかを淡々と語ります。
「お前たちの社会は過激だ。住みやすい恵まれた環境にいるのに過去5000年で40億人が殺された。大きな紛争もこれまでに1万5000件以上もある……」(本編終盤より)
本当に何も言い返せない。
この映画ではいっさい宇宙人は攻撃してこないんですよ。襲ってくる人間を抑えるだけでダメージは与えないようにしてる。
やっぱり人間は弱いんだなとひしひしと感じました。弱くて、脆くて、だから得体の知れないものに対して身を守るために攻撃的になる。
主人公がぽつりと「墜落したのが他の国ならよかったのに」そうすればこんなに危害を加えられる事ないのにと。そういう意味で言うんですけど、正直日本に落ちてても対応変わらないんじゃないかな。みんな弱いよ。
ただ、そんな悪い部分もある反面、永遠の命をもつ宇宙人が、最後に主人公を庇って死にます(あれ最後動いたけど死んでないのかな?)
その選択をとった理由はみんなには分からないけど、彼は主人公(人類)と接触した事で、永遠の命よりも大切なものを見つけたのかもしれないと、そう別の宇宙人は語ります。
宇宙人は五感はありますが、愛や憎しみや悲しみや喜びを知りません。
故に人類のその部分に触れて考えが変わった可能性があります。
彼らならきっと大丈夫。
そう人類を信じてくれた宇宙人を結果殺した形になり終わるのですが、果たして彼らの下した決断はどうなるのか。
続編があるみたいなんでそちらでこの時から3年後の事が描かれるみたいで楽しみです。
宇宙船おっこちてきた時の世界の反応の際に各国の大統領とか映像使ってたけど大丈夫なのかな笑
ちょっと心配になりました。
人類を信じたのが人類ではなく宇宙人だった
これに尽きる映画でした。