〈作品概要〉
監督・製作・脚本:リサ・ジョイ
キャスト:ヒュー・ジャックマン、レベッカ・ファーガソン、タンディ・ニュートンほか
公開日:2021年9月17日
本編尺:116分
予告編:https://youtu.be/cyl5T-8Y0KU
〈あらすじ〉
多くの都市が水没して水に覆われた世界。記憶に潜入し、その記憶を時空間映像として再現する「記憶潜入(レミニセンス)エージェント」のニックに、検察からある仕事が舞い込む。それは、瀕死の状態で発見された新興勢力のギャング組織の男の記憶に潜入し、組織の正体と目的をつかむというものだった。男の記憶から映し出された、事件の鍵を握るメイという名の女性を追うことになったニックは、次々とレミニセンスを繰り返していく。しかし、膨大な記憶と映像に翻弄され、やがて予測もしなかった陰謀に巻き込まれていく。
♦️予告、宣伝に騙される系映画
あたかもクリストファー・ノーランの映画かのような宣伝をたくさん目にしましたが、この映画は決してそちら側の作品では無いです。
映画ファンからすると、比べたら失礼な作品。ライト映画ファンからすると、難しなくて気軽に見られる作品。というのが本当のところのように思います。
時間軸が複雑に入り組んで、さまざまなトリックが絡み合って、交差してラストにそのカタルシスがやってくるみたいなものを想像しないでください。
あなたはすでに騙されています。
♦️これは純愛ラブストーリーです
簡潔に作品を表現すると、純愛もののラブストーリーです。愛した女性が失踪して、その行方を追っていくうちに彼女の裏の顔を知り、それでも彼女の影を追うことを諦めずに真実に辿り着く、正直こんなに綺麗な話があるのかってくらいの純愛です。ちょうど失恋をした私にとっては眩しいくらいの愛でちょっと泣きました。
〈総合評価〉
海外では大不評、歴史的な大コケをして批評家、一般共に嫌われた作品のようですが私は正直好きでした。ラブストーリーものが好きであるということもありますし、タイミングがちょうど失恋した時だったというのも作用して、なんだか温かい気持ちと羨ましい気持ちでいっぱいでした。
あと作品の根底にある未来を生きるか、過去に生きるかというものが結構ずしりと響きます。
正直過去の良かった瞬間を思い出して気持ちよくなるみたいなことすんごいやってるんですよね。ちょっと反芻する事で自信にもなるといいますか。
でも人生それやってても前に進まないんだよねって自分でわかってるんですよね。それを説教する映画っていっぱいあると思うんですが、この映画それを肯定してくれます。ダメな自分の要素をこんなに綺麗に認めてくれる映画あったんだろうかってくらい。そこも好きなのかもしれない。なんかダメ人間が好きになる映画っぽいしめでいやですが、私は好きでした。